2001年度野菜栽培記録(農園)

農園の野菜

 2000年に開墾した畑を、今年度はもう少し広げて野菜つくりをしました。昨年はサツマイモ中心だったのですが、今年度から通年で18種類の野菜の栽培に取り組みました。それによって、畑を一つの時間の流れをもつ空間と見なして、それぞれの品種に適した場所、季節を考慮した畑のレイアウトを考えるようになり、一年単位のサイクルで自然と向き合う姿勢が養われました。また、エコクッキングをする際にも、前までは買っていた野菜が、すこしづつ畑で取れたもので自給できるようになってきました。

花をつけたアンデスジャガイモ
(2001年7月15日)

〈今年度の概況〉

2001年の5月7日に、環境教育学会の原田さんから頂いたアンデス産ジャガイモの種芋を植えました。植えた時期が遅かったため収穫までに時間がかかりましたが8月に収穫できました。めずらしい皮の赤い芋ができました。小ぶりでしたがホクホクと美味しいジャガイモでした

〈来年度に向けて〉

今回のように珍しい品種の野菜をいただいて育てることで生命のつながりとともに、人とのつながりも生まれました。今後もこのようなつながりを大切にしていきたいと思います。

キャベツの種蒔き(2001年10月1日)

〈今年度の概況〉

2001年の10月に種蒔きをし、その後順調に成長しています。2002年になってようやく結球しはじめ、3月現在農園で生育中です。

若いキュウリの実(2001年6月9日)

〈今年度の概況〉

2001年4月上旬にポットにキュウリの種を蒔いて育苗し、5月上旬に畝に定植しました。支柱し、株元には敷き藁マルチをしました。

〈昨年度との比較〉

今年は種から作ったことが大きな違いです。10株の苗から合計で512本のキュウリが収穫できました。一粒の種からこれほどのキュウリが採れることを体験的に知ることができました。

〈来年度に向けて〉

病気になってから枯れるまでが早かったので、抵抗力を持った強い苗作り、そのための良い土作りを引き続き、行っていきたいです。また、種蒔きの時期をずらして長期的に収穫できるような工夫も必要かと思います。

サツマイモの収穫(2001年10月7日)

〈今年度の概況〉

広域副専攻「環境教育の実践」の学生とともに約1000本のサツマイモの苗を植えました。夏に生い茂ったツル上げるなどなどの手入れをし、順調に成長しました。

〈昨年度との比較〉

収穫は昨年よりも良く、どこの畝にもしっかり実が入っていました。日当たりのよい場所にうえたのと、牛糞堆肥を鋤きこんだのが良かったと思われます。

〈来年度に向けて〉

2001年11月に、地中に穴を掘り、サツマイモを入れ、その上に藁と籾殻、さらに土をかけて、冬の間でも品質が保てるように保存を試みたのですが、水が入ってしまい2月にあけてみると腐っていました。今後、サツマイモの冬期保存の改良と、保存食の研究も思案中です。

トマト(2001年7月15日)

〈今年度の概況〉

トマトは2001年4月30日に3種類、計50本の苗を植え、支柱立て、敷き藁マルチ、脇芽摘みなどの手入れをしました。木で赤くしたトマトは市販のものよりも甘く、丸かじりして美味しくいただきました。

〈昨年度との比較〉

今年は、苗植えや収穫の時期を逃さず、順調にトマトの生育過程を見ることができ、脇芽摘みなどの意味なども考えながらの作業ができました。

〈来年度に向けて〉

今後は、いかに病虫害に抵抗力のある苗作りができるかを考えたく、予定しています。

食べ頃の黒鷲(丸ナス)
(2001年6月25日)

〈今年度の概況〉

ナスは2001年4月30日に3種類、計25本の苗を植え、6月下旬から収穫が始まり、8月には一時収量が落ち始めましたが、地元農家の方に教わりながら選定をすると、9月には再び収量が増え、10月下旬まで収穫することができました。

〈昨年度との比較〉

支柱立て、敷き藁マルチには、竹や藁、落ち葉など身近な資材を使いました。

〈来年度に向けて〉

 支柱たてや剪定などナスの成長力を活かした手入れをする技術を身に付けていく必要があります。

ハクサイに追肥(2001年12月18日)

〈今年度の概況〉

ハクサイは2001年9月8日に種を蒔き、10日程で発芽し、適度な大きさの頃間引きしました。苗が若いうちは虫食いがひどく、一株ずつ葉裏をめくっては虫を潰しました。ストチュウがあまり効果が無かったため、寒冷紗でトンネルをしたのですが、虫が入り込んでしまい効果を上げられませんでした。結球してからはそれほど虫食いを気にせずに済みました。結球したハクサイを紐で縛って畑で保存をしました。

〈来年度に向けて〉

 ハクサイをつかった保存食つくりをさらに深めていきたいです。

 

伏見甘長(しし唐)の実と花
(2001年6月4日)

〈今年度の概況〉

ピーマン類は4月30日に3種類、計25本の苗を植え、支柱立て、敷き藁マルチなどの手入れをしました。丈夫で次々と実をつけ10月下旬まで途切れることなく収穫できました。

〈昨年度との比較〉

いろいろな種類を少しずつ植えたのでバリエーションが豊かで収穫が楽しめ、エコクッキングにも幅が出てきました。

〈来年度に向けて〉

ピーマンは虫に強く、病気も無かったので他の野菜とのコンパニオンプランツに活かしていきたいです。

 

ヒマワリ(2001年8月)

〈今年度の概況〉

2001年7月にヒマワリの種(ビッグスマイル)を撒きました。撒いた種のわりには発芽した芽は少なかったのですが、8月には花を咲かせました。高さ30pほどの小さい品種でした。

〈来年度に向けて〉

 今後も花や野草の種類を増やし、多様性に富んだ農場にしていきたい。

 弾けたワタの実(2001年9月18日)

〈今年度の概況〉

大阪府富田林市の錦織公園で頂いたワタの種をポットで育て、2001年6月9日に畝に河内綿70株、アメリカで35株を定植しました。河内綿は南大阪の固有な品種で、アメリカ綿に比べて小さいけれどしっかり詰まってました。種を取り、綿打ちをして、手作りの紡錘機で糸紬をしてみたところ、太いところ、細いところはありましたが何とか糸にすることができました。

〈来年度に向けて〉

里山活動を「食」からさらに「衣」に広めていけるよう、今後さらに綿を使って何かできないか現在研究中です。種を取ってあるので、来年もその種を使って栽培を試みたいと考えています。

 完熟させている大豆(2001年11月)

〈今年度の概況〉

大豆は2001年6月10日に種蒔きをしました。成長に伴い、苗がすぐに倒れてしまい、何度も土寄せをしました。10月に獅子王をエダマメとして収穫し、玉錦はそのまま完熟大豆にして12月に収穫しました。どちらとも虫がさやの中に入り込んでやられ、収穫は非常に少なかったのが残念です。

〈来年度に向けて〉

今年は取れた大豆で黄な粉を作りました。大豆は日本人の食生活と深く結びついている作物なので、今後も加工食品や保存食作りにも取り組んでいきます。

 

 

カブの収穫(2001年12月4日)

〈今年度の概況〉

カブは2001年9月18日に種を蒔き、一週間ほどで発芽、その後、適度に間引きし最終的に30p間隔にしました。間引き菜も調理して食べました。11月には直径が5cm位になり、大きいものから収穫していきました。

〈昨年度との比較〉

昨年は日当たりが悪いのと間引きの時期を逃したため収穫はほとんどできませんでしたが、順調に収穫できました。

〈来年度に向けて〉

種蒔きの時期をずらして植えるなど、長い期間取れるような工夫をしようと考えています。

 

カボチャ(2001年8月5日)

〈今年度の概況〉

カボチャは、広野グランドの管理人で地元の農家でもある藤原さんに頂いた苗を5株植えました。はじめは順調だったのですが、カナブンに食われて最後には一株だけ残り、収穫できたのは一つだけでした。

〈来年度に向けて〉

苗が若い時期の虫対策の工夫が必要と考えています。

 

鳥にやられたスイカ(2001年7月15日)

〈今年度の概況〉

スイカは2001年4月30日に苗を5本ずつ、計10本植えました。はじめのうちは保温と、虫除けも兼ねてひとつずつビニールをかぶせました。その甲斐もあってか順調に成長し、黄色い花をつけ始めた6月、人工受粉をしました。鳥にやられるなどの被害もありましたが小玉スイカ33個、瑞祥(大玉)7個の収穫がありました。

〈来年度に向けて〉

食べ頃になっているのかどうか見極めに失敗したこともあったので、さらに経験を深めていきたいです。

 

スナックエンドウ(2002年1月21日)

〈今年度の概況〉

スナックエンドウは2001年12月4日に種を蒔いた。なかなか発芽しなかったのですが2002年1月中旬にようやく小さな芽を出しました。昨年庭のほうで豊作だったので今後が楽しみです。

〈来年度に向けて〉

前回は最後は病気がきてしまったので、今年はその対策が必要です。

 

生育中のダイコン(2001年12月4日)

〈今年度の概況〉

ダイコンは2001年9月18日に種を蒔き、一週間で発芽、その後適度に間引きをして葉が触れない程度の間隔にしていった。今年度は立派なダイコンができました。

〈昨年度との比較〉

昨年の生育が悪かった原因と考えられる、日当たりと間引きに注意することで今年は収穫祭のエコクッキングで使ったダイコンを全て自給できるほど収穫できました。

〈来年度に向けて〉

種を取って残し次年度につなげる、種子の循環にも取り組んでいこうと思います。

 

ネギの追肥1(2002年1月21日)

〈今年度の概況〉

ネギは2001年10月16日に種蒔きをしました。発芽までに時間がかりましたが、2002年1月に入ってようやくネギらしくなってきました。2週間に一度くらいの割合で牛糞堆肥を追肥し、現在も農園で生育中です。

〈昨年度との比較〉

昨年は宿舎横庭のネギの種蒔きを失敗したので筋蒔きにしたところ、

〈来年度に向けて〉

ネギも虫や病気に強い野菜なので、他の野菜との組み合わせを考えたコンパニオンプランツに活かす予定です。