2012年度 講義シラバス
専門科目
演習T・U・V 担  当 :谷口 文章
配当年次:3・4年次/単位:4単位
講義日時:通年 金曜日 4限
★講義の内容・目的
人間・環境学を中心とした本演習では、一方で人間と環境についての新しい理論を研究しつつ、他方で臨床的・フィールド的な身体知を培っていく。そのため、人間をめぐる環境倫理と生命倫理を研究する。
 まず、パーソナリティと心の形成のメカニズムを明らかにする。次に、人間が地球環境の破壊をもたらした原因を追求し、環境倫理学の構築をめざす。さらに、環境の主体である生命の概念と深くかかわる医療環境や脳死・臓器移植そして癒しの諸問題を、生命倫理学の立場からとりあげる。
さらに、オフキャンパス・アクティヴィティ(甲南大学環境教育野外施設のフィールド、国営明石海峡公園「あいな里山公園の創造」[国土交通省]、京都赤熊研究所の里山活動のような環境活動)を通じて、自然に触れながら人生の諸問題を解決する能力である「知恵」をみがく。さらに、例えば自然環境において身体行為を伴った環境教育をおこなうことによって,心に病いをもつ現代人を健全なものにする試みも実施する。
本演習では、今年度はとくに生命倫理と環境倫理を架橋する「いのちと自然のケア倫理」について研究する。
哲学思想基礎論 担  当 :谷口 文章
配当年次:1年次/単位:4単位
講義日時:通年 木曜日 4限

★講義の内容・目的
人生の意味は何か、世界をどのように見るか、人間はどのように行為すべきかの諸問題を検討する。そのために、人生の意味、世界の見方、行為のあり方について考察する。
★講義構成
1.人生の意味:生と死、挫折と希望、愛と虚無、幸福論、老いと病い等
2.世界の見方:社会と制度、法と経済、自然と環境、言語と文化等
3.行為のあり方:精神と意志、自由と義務、行為と価値、理想と現実等
環境学基礎論T 担  当 :谷口 文章
配当年次:2年次/単位:2単位
講義日時:前期 木曜日 1限
★講義の内容・目的
人間の環境は、身体と行動を介して自然環境、社会環境、心の環境が成立すると考えられる。それらの環境は、人間とは無関係に成立しているのではなく、人間と相互作用することで自己形成される。
 「自然環境」では、人間が適度に関与することで生態系が維持されている。例えば、森林の保全や農耕によって自然環境は健全に循環する。「社会環境」では、経済活動など人間の関与が大きい。そしてその社会現象も、自己組織的にシステムが出来上がる。例えば、商品の価格も市場において自己組織的に決定される。
「心の環境」では、いうまでもなく人間自身の問題であり、それは“心のあり方”が中心となる。例えば、親子関係において、神経質の親は神経質な子どもを育てることになり、その子の心は母親のそのような性格を内化して自己形成されることになる。
 このように、自己組織のシステム論、生態学的心理学、環境教育学などから主体と客体が“複雑に”相互作用することによって自己形成される「人間の多様な環境」を環境学の観点から考察していく。環境学基礎論Iでは、講義構成の1・2を中心に検討する。 
★講義構成
1. 自然・社会・精神環境の自己生成とその展開-自己組織的システム論-
2. 生態学的心理学による環境認知論-アフォーダンス論-
3. アフォーダンスとオートポイエーシスの理論-適応と内部観測をめぐって-
4. 心の形成と治癒としてのビオトープづくりと箱庭療法-人格の完成と社会適応-
環境学基礎論U 担  当 :谷口 文章
配当年次:2年次/単位:2単位
講義日時:後期 木曜日 1限

★講義の内容・目的
人間の環境は、身体と行動を介して自然環境、社会環境、心の環境が成立すると考えられる。それらの環境は、人間とは無関係に成立しているのではなく、人間と相互作用することで自己形成される。
 「自然環境」では、人間が適度に関与することで生態系が維持されている。例えば、森林の保全や農耕によって自然環境は健全に循環する。「社会環境」では、経済活動など人間の関与が大きい。そしてその社会現象も、自己組織的にシステムが出来上がる。例えば、商品の価格も市場において自己組織的に決定される。
「心の環境」では、いうまでもなく人間自身の問題であり、それは“心のあり方”が中心となる。例えば、親子関係において、神経質の親は神経質な子どもを育てることになり、その子の心は母親のそのような性格を内化して自己形成されることになる。
 このように、自己組織のシステム論、生態学的心理学、環境教育学などから主体と客体が“複雑に”相互作用することによって自己形成される「人間の多様な環境」を環境学の観点から考察していく。
 環境学基礎論IIでは、講義構成の3・4を中心に検討する。

★講義構成
1. 自然・社会・精神環境の自己生成とその展開-自己組織的システム論-
2. 生態学的心理学による環境認知論-アフォーダンス論-
3. アフォーダンスとオートポイエーシスの理論-適応と内部観測をめぐって-
4. 心の形成と治癒としてのビオトープづくりと箱庭療法-人格の完成と社会適応-
哲学思想史 担  当 :谷口 文章
配当年次:3・4年次/単位:2単位
講義日時:後期 金曜日 3限

★講義の内容・目的
哲学は「現実にアクションできる」思考を鍛えるものである。その意味で、英米系のプラグマティズムを系譜とした哲学思想史を追っていく。 
行間にある文脈を、哲学思想史的に把握できるようにすること。 
★講義構成
01. イントロダクション
02. プラグマティズムの思想的流れ(1)
03. プラグマティズムの思想的流れ(2)
04. プラグマティズムの思想的特徴
05. デューイの経験論と哲学的方法
06. デューイの道具主義・自然主義・実験主義
07. デューイの教育哲学
08. プラグマティズムの環境倫理への応用
09.認識論から解釈学へー現代プラグマティズムにむけて―
10.伝統をこえること―ハイデッガー, デューイ, ローティ―
11.科学主義・相対主義・非合理主義
12.ローティとデューイの形而上学
13.ローティの啓発的哲学
14.ローティの宗教と道徳論
15.現代における哲学の役割
環境・芸術文化論 担  当 :谷口 文章・斧谷彌守一・川田都樹子・西 欣也・戸田耿介
配当年次:3・4年次/単位:2単位
講義日時:後期 水曜日 2限

★講義の内容・目的
「環境」というと環境問題を想いおこすが、環境は生命をとりまく空間であり、すべての生命が快適に生きていく身の周りの空間のことでもある。したがってこの講義では、環境問題のみでなく、環境の創造、またそれを精神的に支える芸術文化論の視座から、環境・芸術文化論を展開したく考えている。
★講義構成
第1部.自然環境と文化
 第1回 オリエンテーション・自然美の普遍性と多様性(谷口・西)
 第2回 風景と文化的アイデンティティ(西)
 第3回 日本的自然観の再検討(西)
第2部.環境創造の事例と方法
 第4回 身体をとりまく生物環境(戸田)
 第5回 環境創造ー街のビオトープ(戸田)
 第6回 環境創造ー学校ビオトープ(戸田)
第3部.自然と人工環境と芸術
 第7回 仕切る・行き交う1:境界(絵画)(斧谷)
 第8回 仕切る・行き交う2:浸透(写真)(斧谷)
 第9回 仕切る・行き交う3:住む(建築)(斧谷)
第4部.環境と芸術
 第10回 「環境芸術」のはじまり(川田)
 第11回 「ミニマル・アート」から「環境」へ(川田)
 第12回 自然環境と「アース・ワーク」(川田)
 第13回 都市環境と「パブリック・アート」(川田)
 第14回 まとめ (谷口・西・戸田・斧谷・川田)
国際環境教育ネットワーク 担  当 :谷口 文章・シュレスタ マノジュ L.・西 欣也・浅野能昭
配当年次:3・4年次/単位:2単位
講義日時:前期 土曜日 1・2限

★講義の内容・目的
地球環境問題の解決のためには、「グローバルに考え、ローカルに活動する」ことが重要である。そのため、本講義においては、グローバルな視野から海外の環境情報や環境教育の現状について知るために、テレビ会議システムを利用し、ラジャバト=プラナコーン大学(タイ)、マラヤ大学(マレーシア)、国土交通省等と甲南大学を結び、リアルタイムのe-Learning(遠隔授業)を行う。それぞれの大学や機関はゲストとして、メッセージや情報を送ってもらう予定である。海外との講義は英語で行なう。なお、本講義は教職科目、学芸員科目にも充当できる。
★講義構成
第1回(4月14日)  オリエンテーション:「本講義が目指すネットワーク」:担当者(谷口)
第2回(4月14日)  環境教育とは何か:担当者(谷口)
第3回(4月28日)  環境省からのメッセージと国際環境政策:担当者(谷口,環境省きんき環境館)
第4回(4月28日)  地球環境問題とネパールの環境教育:担当者(シュレスタ)
第5回(5月19日)  タイにおける地球温暖化活動:担当者(谷口,チナタ・ナガシンハ:プラナコーン大学)
第6回(5月19日)  タイの農業と環境:担当者(谷口,シリワット・スンダロトック:プラナコーン大学)
第7回(5月26日)  自然観の比較文化論:担当者(西)
第8回(5月26日)  日本的自然観の再検討:担当者(西)
第9回(6月9日)   国営あいな里山公園(「あいなの郷」創造活動):担当者(谷口,小島,国土交通省)
第10回(6月9日)  タイ・日本の環境教育ネットワーク:担当者(谷口,チナタ・ナガシンハ:プラナコーン大学)
第11回(6月30日) 北海道の国立公園の環境保全活動:担当者(谷口,浅野:元環境省)
第12回(6月30日) 九州の国立公園の環境保全活動:担当者(谷口,バハルディン:マラヤ大学,浅野:元環境省)
第13回(7月14日) まとめ?地球環境問題の解決に向けて?:担当者(谷口)
第14回(7月14日) TV国際シンポジウム:担当者(谷口,チナタ・ナガシンハ:プラナコーン大学,バハルディン:マラヤ大学) 
国内環境教育ネットワーク 担  当 :谷口 文章・斧谷彌守一・西 欣也・今井佐金吾・浅野能昭
配当年次:3・4年次/単位:2単位
講義日時:後期 土曜日 1・2限

★講義の内容・目的
地球環境問題の解決のためには、「グローバルに考え、ローカルに活動する」ことが重要である。本講義においては、日本においてのローカルな活動を主として学ぶ。そのために、テレビ会議システムを使用し、宮城教育大学、広島修道院大学、環境省きんき環境館、国土交通省等と甲南大学のネットワークを結び、リアルタイムでのe‐Learning(遠隔授業)を行い、各大学や研究機関で行なわれている環境教育について学ぶ。それぞれがゲストとしてメッセージや情報を送ってもらう予定である。なお、本講義は教職科目、学芸員科目にも充当できる。 
★講義構成
第1回(9月29日)   オリエンテーション:本講義が目指すネットワーク(谷口)
第2回(9月29日)   環境教育とは何か(谷口)
第3回(10月6日)   人間-環境関係における遠さと近さ(斧谷)
第4回(10月6日)   環境芸術文化論(西)
第5回(10月20日)  企業における環境教育−服育を中心として−(谷口・ゲスト潟`クマ)
第6回(10月20日)  国営あいな里山公園(「あいな里山」復元活動)(谷口/国土交通省)
第7回(11月10日)  大気汚染・ダイオキシン・環境ホルモン問題(谷口/今井:広島修道大学)
第8回(11月10日)  広島修道大学における環境教育の取組(谷口/今井:広島修道大学)
第9回(11月17日)  環境省からのメッセージと国内における環境政策(谷口/環境省きんき環境館)
第10回(11月17日) きんき環境館の地域活動(谷口/環境省きんき環境館)
第11回(12月1日)  北海道と九州の国立公園の環境保全活動(谷口・浅野:白川郷自然学校)
第12回(12月1日)  白川郷自然学校における環境教育(浅野:白川郷自然学校・谷口)
第13回(12月15日) まとめ:国際環境ネットワークと国内環境ネットワークとのリンク(谷口)
第14回(12月15日) テスト
博物館実習(B) 担  当 :川田都樹子・谷口文章・西 欣也・池上 司
配当年次:3・4年次/単位:4単位
講義日時:通年 金曜日 4限

★講義の内容・目的
博物館学芸員課程の最後の科目として、自然誌博物館や美術館やギャラリーでの実習を行います。博物館の役割や学芸員としての活動を、現場にたって学習します。 
★講義構成
・博物館実習は、事前指導(=ガイダンス)、実習、事後指導からなります。
・事前指導は4年次前半に1、事後指導は4年次後半に1回を予定しています。
・「環境学系」選択者は学外の自然誌博物館、「芸術学系」選択者は学外の美術館または学内のギャラリー施設での実習になります。
・学外の博物館・美術館での演習内容はそれぞれの館が行っている実習プログラムによります。また実習期間は5日?8日間程度で、実習館によって異なります。実習時期も実習館によって異なります(早いところでは4月・5月から、遅いところでは11月・12月まで)。
・学内ギャラリーでの実習は、夏期休暇中を中心に集中形式で行います。
・詳細はガイダンスで説明します。ガイダンスには必ず出席してください。
・ガイダンスの開催日時は、My Konan と 教務部掲示板で通知します。例年、6月末〜7月に行っていますが、その年の実習施設・実習期間によって変動します。ガイダンス日時の通知を見落とさないように気をつけて下さい。 
集中講義
エリアスタディーズX:マレーシア・マラヤ大学コース 担  当 :谷口 文章
配当年次:1年次/単位:2単位
★講義の内容・目的

マレーシアはマレー系、中国系、インド系、そして多数の先住民族で構成される多民族国家です。それぞれの民族がもつ宗教、伝統、生活習慣の融合によって、独特の文化をつくりだしています。歴史的には、16世紀以降、ポルトガル、オランダ、英国、また第二次世界大戦中は日本軍による占領下になるなど、植民地時代を経て、1957年マラヤ連邦の独立、1963年マレーシアが成立されました。多民族国家であり、多文化社会であるマレーシアにて、マラヤ大学を拠点に「越境する環境問題」、「文明と文化の対話」、「生物多様性」、「文化の多様性と伝統的知識」について学ぶことを目的とします。マレーシア・マラヤ大学教員による講義、演習、大学生との学術交流、エンダウ・ロンピン国立公園(ジョホール州)でのフィールドワーク、マレーシア先住民族のライフスタイルに関するワークショップなど実体験をもとに国際理解を深めるとともに、越境する環境問題について深く考えることを目的とします。 
本学での事前・事後授業、海外現地での講義、ワークショップ、フィールドワーク、国際交流を通して、マレーシアの多文化社会への国際理解を深め、国際人としての必要な視野と異文化コミュニケーション能力を培うとともに、越境する環境問題についての理解と問題解決能力を深める。
★講義方法
本学およびマラヤ大学における講義、グループワーク、ディスカッション、プレゼンテーション。
エンダウ・ロンピン国立公園におけるフィールドワーク、ワークショップ。
★講義構成
○本学での講義
事前授業(3コマ):(1)「地球環境問題―Think globally, act locally.―」、(2)「食卓からみえてくる東南アジアとのつながりと環境問題」、(3)「生物多様性をまもる伝統的知識―マレーシア先住民族Jakun Peopleの生活の知恵から学ぶこと―」
事後授業(1コマ):プレゼンテーション・ディスカッション、レポート作成指導
○海外現地での講義
1日目 関西国際空港出発〜クアラルンプール国際空港到着
2日目 マラヤ大学(UM)Centre for Civilisational Dialogue講義:(1)「生物多様性の保全と文化多様性―環境倫理の視点から考える―」、(2)「マルチカルチュラリズムと多文化理解」、(3)「マレーシア先住民族のライフスタイルとサステイナビリティ」、UMボタニカル・ガーデン・自然誌博物館
3日目 クアラルンプール〜ジョホール州エンダウ・ロンピン国立公園(カンポン・ペタ)、講義(4)「エンダ ウ・ロンピン国立公園の環境保全の取組み」、ナイトサファリ
4日目 国立公園:ジャングル・トレッキング、ワークショップ
5日目 国立公園:ワークショップ、移動〜クアラルンプール、ディスカッション、グループワーク
6日目 フリープラン:国立モスク、イスラム美術館見学(予定)、ショッピング、クアラルンプール国際空港出発
7日目 関西国際空港〜解散式
○スケジュールについては、現地との調整によって変更の可能性があります。
★参考書・資料
鶴見良行『東南アジアを知る―私の方法』(岩波新書)
井筒俊彦『イスラーム文化―その根底にあるもの―』(岩波文庫)
井筒俊彦『コーラン』(岩波文庫)
鶴見良行『マラッカ』(みすず書房)
鶴見良行『収奪の構図』(みすず書房) 
教職科目
総合演習@
環境教育の研究
担  当 :谷口 文章,橋口 誠
配当年次:4年次 単位:2単位/講義日時:後期 土曜日 3・4時限 隔週

★講義の内容・目的
環境教育は教室の知識だけでなく、フィールドにおいて知識を獲得するスキルも学ぶ必要がある。教室では見出せない子どもの個性が野外で現れる。また、環境教育を通じた活動によって「心豊かな人間性」と「問題解決能力」を培うことができる。これらをディスカッション形式による演習の中でどのようにカリキュラムを作成しフィールド活動のトレーニング技術を身につけたらよいかを学ぶ。評価としては、受講者にモデル・プログラムの作成を課し、プレゼンテーションを行なう。
★講義構成
第01回(9月29日)  オリエンテーション(あいな里山国営公園)【谷口】
第02回(9月29日)  フィールドワーク:あいな里山公園の復元と自然観察(国土交通省)【橋口】
第03回(10月6日)  環境教育の意義と役割(本校舎)【谷口】
第04回(10月6日)  環境教育に関する教材@(本校舎)【橋口】
第05回(10月20日) 学校における環境教育の推進(環境教育野外施設)【橋口】
第06回(10月20日) 脱穀(環境教育野外施設)【谷口】
第07回(11月10日) 学習指導要領に見られる環境教育に関わる内容の取り扱い(本校舎)【橋口】
第08回(11月10日) 各教科における環境教育の指導(本校舎)【谷口】
第09回(11月17日) 環境教育に関する教材・教具, 指導に関する実践事例T(本校舎)【橋口】
第10回(11月17日) 環境教育に関する教材・教具, 指導に関する実践事例U(本校舎)【谷口】
第11回(12月1日)  環境教育に関する教材A(本校舎)【橋口】
第12回(12月1日)  シンポジウム「パートナーシップによる環境教育の展開」(本校舎)【谷口】
第13回(12月15日) 収穫祭:餅つき大会@(環境教育野外施設)【橋口】
第14回(12月15日) 収穫祭:餅つき大会A(環境教育野外施設)【谷口】
第15回(12月22日) まとめ(本校舎)【橋口】 
総合演習A
環境倫理の教育
担  当 :谷口 文章,橋口 誠
配当年次:4年次 単位:2単位 /講義日時:後期 土曜日 3・4時限 隔週

★講義の内容・目的
異文化理解も含めた環境倫理は、「人間環境宣言」(ストックホルム宣言)の中でも強調されているように、地球環境問題の解決のためのガイドラインの倫理的裏づけとなる。その理論的枠組みを研究するとともに、その研究内容をフィールドワークを通じて検証する。また、その学習体験を理論へとフィードバックする。このような理論―実践のグループ演習によって、環境モラルと「生きる力」をどの程度身につけたかを自己評価できるように指導する。 
★講義構成
第01回(9月29日)  オリエンテーション:「環境倫理の教育」が目指すもの(あいな里山国営公園)【橋口】
第02回(9月29日)  フィールドワーク:あいな里山公園の復元と自然観察【谷口】
第03回(10月6日)  学校教育における環境倫理とは何か(本校舎)【橋口】
第04回(10月6日)  環境教育に関する教材@(本校舎)【谷口】
第05回(10月20日) 環境倫理にもとづいた環境教育(環境教育野外施設)【谷口】
第06回(10月20日) 脱穀(環境教育野外施設)【橋口】
第07回(11月10日) 学習指導要領に見られる環境倫理に関わる内容の取り扱い(本校舎)【谷口】
第08回(11月10日) 各教科における環境倫理の指導(本校舎)【橋口】
第09回(11月17日) 環境モラルと環境教育T(本校舎)【谷口】
第10回(11月17日) 環境モラルと環境教育U(本校舎)【橋口】
第11回(12月1日)  環境倫理に関する教材A(本校舎)【谷口】
第12回(12月1日)  シンポジウム「パートナーシップによる環境教育の展開」(本校舎)【橋口】
第13回(12月15日) 収穫祭:餅つき大会@(環境教育野外施設)【谷口】
第14回(12月15日) 収穫祭:餅つき大会A(環境教育野外施設)【橋口】
第15回(12月22日) まとめ(本校舎)【橋口】 
広域副専攻科目
環境教育の実践T 担  当 :谷口 文章,太田 雅久,西 欣也,曽我部晋哉,今井 佐金吾,浅野 能昭,中野 友博,大久保 規子,小島 夏彦,中井達郎,北村 真
配当年次:1・2年次 単位:2単位  講義日時:前期 土曜日 3・4時限 隔週

★講義の内容・目的
環境教育のベースは自然環境にある。この授業では、教室での講義による環境についての知識を学んだ上で、それを実際に身体を使って体験するため、甲南大学環境教育野外施設(広野グランド)でのフィールド活動を行う。虫や植物の観察・地理調査、また自分たちで植えた野菜や米を世話することによって生命に触れながら、環境問題解決のための能力を身につける。なお、本講義では高大連携の科目でもあるので、フィールドでは教育実習的効果もねらっている。
 ○実習費:要、雨天決行<各自で雨具の用意をしてきてください。>
★講義構成  
※この講義は隔週で開講するので、講義日に注意すること。
(第01回/4月14日)オリエンテーション:「環境教育実践T」が目指すもの(本校舎)【谷口】
(第02回/4月14日)景観論(本校舎)【西】
(第03回/4月28日)キャンプ入門(環境教育野外施設)【中野・曽我部・谷口】
(第04回/4月28日)夏野菜の苗付(環境教育野外施設)【曽我部・中野・谷口】
(第05回/5月19日)地球環境とエネルギー危機(本校舎)【太田】
(第06回/5月19日)保全生物学と生物多様性(本校舎)【小島】
(第07回/5月26日)環境教育推進法(本校舎)【谷口】
(第08回/5月26日)自然の権利訴訟(本校舎)【北村】
(第09回/6月  9日)地球環境と有害化学物質(1)(本校舎)【今井】
(第10回/6月  9日)地球環境と有害化学物質(2)(本校舎)【今井】
(第11回/6月30日)あいな里山公園における生態系(あいな里山公園)【大久保・谷口・浅野】
(第12回/6月30日)あいな里山公園における生態系(あいな里山公園)【浅野・大久保・谷口】
(第13回/7月14日)自然保護と野生生物の観察方法(環境教育野外施設)【中井・谷口】
(第14回/7月14日)夏野菜の収穫と手入れ(環境教育野外施設)【谷口・中井】
(第15回/補講日)まとめ・発表会(本校舎)【谷口】  
環境教育の実践U 担  当 :谷口 文章,茶山 健二,西 欣也,曽我部晋哉,鳴海邦匡,浅野 能昭,中野 友博,大久保 規子,小島 夏彦,中井達郎
配当年次:1・2年次 単位:2単位  講義日時:前期 土曜日 3・4時限 隔週

★講義の内容・目的
環境教育のベースは体験学習にある。この授業では、教室での講義によって環境についての知識を学んだ上で、それを実際に身体を使って体験するため、甲南大学環境教育野外施設(広野グランド)でのフィールド活動を行なう。「環境教育の実践T」の授業で育てている野菜や米の手入れ、そして収穫を行う。それとともに土作りと、冬野菜の苗つけも体験する。フィールドで野菜の網焼きなど有機農業の恵みを味わう。調理も経験することで生命の循環、生命に感謝する心を養う。なお、本講義では高大連携の科目でもあるので、フィールドでは、教育実習的な効果もねらっている。
 ○実習費:要、雨天決行<各自で雨具の用意をしてきてください。>
★講義構成  
※この講義は隔週で開講するので、講義日に注意すること。
(第01回/9月 29日)オリエンテーション:「環境教育実践U」が目指すもの(あいな里山公園)【谷口】
(第02回/9月 29日)フィールドワーク:あいな里山公園の復元と自然観察(あいな里山公園)【谷口・ゲスト】
(第03回/10月 6日)有害科学物質の測定(本校舎)【茶山】
(第04回/10月 6日)環境ホルモンの測定(本校舎)【茶山】
(第05回/10月20日)脱穀(環境教育野外施設)【谷口・小島】
(第06回/10月20日)河川生態系と河川管理(環境教育野外施設)【小島】
(第07回/11月10日)さんご礁と地球温暖化(本校舎)【中井】
(第08回/11月10日)環境保護活動と環境教育(本校舎)【中井】
(第09回/11月17日)野外教育と環境教育(本校舎)【曽我部】
(第10回/11月17日)野外教育とリスクマネジメント(本校舎)【中野】
(第11回/12月 1日)環境保全活動と環境教育推進法(本校舎)【浅野・大久保】
(第12回/12月 1日)シンポジウム「パートナーシップによる環境教育の展開」(本校舎)【大久保・浅野】
(第13回/12月15日)収穫祭:餅つき大会@(環境教育野外施設)【谷口・西・曽我部・鳴海】
(第14回/12月15日)収穫祭:餅つき大会A(環境教育野外施設)【西・曽我部・鳴海】
(第15回/12月22日)まとめ:発表会(本校舎)【谷口】  
修士課程
人間科学演習 担  当 :谷口 文章
単  位 :8単位     講義日時:2011年度前期(金曜5限)〜2012年度後期(金5限)

★講義の内容・目的
人間・環境学を中心とした本演習では、一方で人間と環境についての新しい理論を研究しつつ、他方で臨床的・フィールド的な身体的知恵を培っていく。このような理論の探求では、人間をめぐる環境倫理と生命倫理の研究が必要となる。
そこでまず、パーソナリティと心の形成のメカニズムを明らかにする。次に、人間が地球環境の破壊をもたらした原因を追求し、環境倫理学の構築をめざす。さらに、環境の主体である生命の概念と深くかかわる医療環境や脳死・臓器移植そして癒しの諸問題を、生命倫理学の立場からとりあげる。
そのような確立していない応用哲学を、ウィリアム・ジェイムズのプラグマティズムの理論から考察していく。
★講義構成
【1】環境哲学に関する古典の文献研究
【2】フィールドワーク体験の研究
【3】修士論文指導
人間・環境学特論 担 当:谷口文章
単 位:2単位     講義日時:後期 木曜2限

★講義の内容・目的
第一に、「人間」については、自己の生成について考える。人間の精神と心の形成は自己関係を基本とする。しかしながら自己関係における「自己の確立」を考察すると、現代社会では自我の確立どころか自己概念の把握も充分ではなく、現実に浮遊した「自分」が散在している傾向がある。そのために自己の再確立をめざして哲学的・心理学的レベルで人間の全体像を環境との関係を通じて分析する。言うまでもなく人間の形成には、自己関係だけでなく、自他関係が必要である。この場合の「他」を他人でなく「環境」にまで拡張する必要がある。
第二に、「環境」学に関しては、各生命主体において他者としての“環境のリズム”と自己としての“内的リズム”が合致する方法を検討する。つまり,人間の全体的能力を発揮するために外界と内界のリズムが一致しなければ、人間が健全な状態で生きていくことはできないからである。 最終的には、人間の形成を自己関係(精神・心の形成)と自他関係(人間と環境の相互作用)の視点から明らかにした上で、人間存在についての環境問題を考察する。
★講義構成
1. 現代の人間像
2. 持続可能な環境システム論
3. 21世紀における人間と環境の検討
環境教育学特論 担 当:谷口文章
単 位:2単位     講義日時:前期 木曜2限

★講義の内容・目的
環境問題を解決する方策の一つとして、環境教育が推進される必要がある。従来のテーマが「自然環境」や「社会環境」の破壊に焦点が合わされてきた。しかし、現在の社会状況を考えると、さらに「精神や心の環境」の問題にまで、環境教育のテーマは拡張されねばならない。
 「環境教育」は、学校教育で近年盛んにおこなわれてきている。しかし、それは総合的学習という性格を有するため、指導者、個人個人において異なる方法論で実施されている。子どもの可能性を伸ばす意味で「総合的な学習の時間」は、一方において可能性を秘めた魅力的なものでありつつも、他方において評価や内容に関して方向づけが十分でない。そのために、理論的枠組みを与える「環境教育学」の確立が望まれる。それは、環境教育に関しての哲学であり、環境教育に関しての教育原理である。
 さらに、Think globally, act locallyといわれるように、地域的な環境活動とともに、e‐ラーニングによる地球規模の環境教育ネットワークを拡げることも経験したい。タイ・プラナコーン=ラジャバト大学や中国・北京大学、マレーシア・マラヤ大学ともリアルタイムに結びつけて講義をする予定である。
国際環境ネットワーク 担  当 :谷口 文章・シュレスタ マノジュ L.・西 欣也・浅野能昭
単位:2単位       講義日時:前期 土曜日 1・2限

★講義の内容・目的
地球環境問題の解決のためには、「グローバルに考え、ローカルに活動する」ことが重要である。そのため、本講義においては、グローバルな視野から海外の環境情報や環境教育の現状について知るために、テレビ会議システムを利用し、ラジャバト=プラナコーン大学(タイ)、マラヤ大学(マレーシア)、環境省、国土交通省等と甲南大学を結び、リアルタイムのe?Learning(遠隔授業)を行う。それぞれの大学や機関はゲストとして、メッセージや情報を送ってもらう予定である。海外との講義は英語で行なう。なお、本講義は教職科目、学芸員科目にも充当できる。
★講義構成
第1回(4月14日)  オリエンテーション:「本講義が目指すネットワーク」:担当者(谷口)
第2回(4月14日)  環境教育とは何か:担当者(谷口)
第3回(4月28日)  環境省からのメッセージと国際環境政策:担当者(谷口,環境省きんき環境館)
第4回(4月28日)  地球環境問題とネパールの環境教育:担当者(シュレスタ)
第5回(5月19日)  タイにおける地球温暖化活動:担当者(谷口,チナタ・ナガシンハ:プラナコーン大学)
第6回(5月19日)  タイの農業と環境:担当者(谷口,シリワット・スンダロトック:プラナコーン大学)
第7回(5月26日)  自然観の比較文化論:担当者(西)
第8回(5月26日)  日本的自然観の再検討:担当者(西)
第9回(6月9日)   国営あいな里山公園(「あいなの郷」創造活動):担当者(谷口,小島,国土交通省)
第10回(6月9日)  タイ・日本の環境教育ネットワーク:担当者(谷口,チナタ・ナガシンハ:プラナコーン大学)
第11回(6月30日) 北海道の国立公園の環境保全活動:担当者(谷口,浅野:元環境省)
第12回(6月30日) 九州の国立公園の環境保全活動:担当者(谷口,バハルディン:マラヤ大学,浅野:元環境省)
第13回(7月14日) まとめ?地球環境問題の解決に向けて?:担当者(谷口)
第14回(7月14日) TV国際シンポジウム:担当者(谷口,チナタ・ナガシンハ:プラナコーン大学,バハルディン:マラヤ大学) 
国内環境ネットワーク 担  当 :谷口 文章・斧谷彌守一・西 欣也・今井佐金吾・浅野能昭
単位:2単位       講義日時:後期 土曜日 1・2限

★講義の内容・目的
地球環境問題の解決のためには、「グローバルに考え、ローカルに活動する」ことが重要である。本講義においては、日本においてのローカルな活動を主として学ぶ。そのために、テレビ会議システムを使用し、宮城教育大学、広島修道院大学、環境省きんき環境館、国土交通省等と甲南大学のネットワークを結び、リアルタイムでのe‐Learning(遠隔授業)を行い、各大学や研究機関で行なわれている環境教育について学ぶ。それぞれがゲストとしてメッセージや情報を送ってもらう予定である。なお、本講義は教職科目、学芸員科目にも充当できる。
★講義構成
第1回(9月29日)   オリエンテーション:本講義が目指すネットワーク(谷口)
第2回(9月29日)   環境教育とは何か(谷口)
第3回(10月6日)   人間-環境関係における遠さと近さ(斧谷)
第4回(10月6日)   環境芸術文化論(西)
第5回(10月20日)  企業における環境教育−服育を中心として−(谷口・ゲスト潟`クマ)
第6回(10月20日)  国営あいな里山公園(「あいな里山」復元活動)(谷口/国土交通省)
第7回(11月10日)  大気汚染・ダイオキシン・環境ホルモン問題(谷口/今井:広島修道大学)
第8回(11月10日)  広島修道大学における環境教育の取組(谷口/今井:広島修道大学)
第9回(11月17日)  環境省からのメッセージと国内における環境政策(谷口/環境省きんき環境館)
第10回(11月17日) きんき環境館の地域活動(谷口/環境省きんき環境館)
第11回(12月1日)  北海道と九州の国立公園の環境保全活動(谷口・浅野:白川郷自然学校)
第12回(12月1日)  白川郷自然学校における環境教育(浅野:白川郷自然学校・谷口)
第13回(12月15日) まとめ:国際環境ネットワークと国内環境ネットワークとのリンク(谷口)
第14回(12月15日) テスト
フィールドワーク特論Ta 担  当 :谷口 文章
単位:2単位       講義日時:前期 土曜日 1・2限

★講義の内容・目的
地球温暖化などにみられるように今日地球環境問題は、深刻化している。その解決方法の一つとして、環境問題を見る眼を養うためには、フィールドワークに基づく調査がベースとなる。森林や里山景観の変化を観察することによって、山?川?海?森の生態系の連関を知ることができる。また教室の中で培った「知識 knowledge 」は、フィールドにおいて「知恵 wisdome 」へと転化させる必要がある。
これらのことを目指して、国営明石海峡公園(国土交通省)「あいな里山公園」において、里山の現状と生態系、また伝統文化の保存について調査する。
★講義方法
@隔週土曜2限連続の調査を、あいな里山公園にて実施する
Aフィールド調査
Bグループ・ディスカッション
Cプレゼンテーション
★講義構成
次のテーマを中心に、フィールド調査を実施
【1】生物多様性と稀少種の問題
【2】地域再生の問題と文化保存をめぐる問題
【3】公園にどのように環境教育を導入するかの検討
・グループ・ディスカッションなどを通じて、最後の講義では、調査の成果を各自発表する
フィールドワーク特論Tb 担  当 :谷口 文章
単位:2単位       講義日時:後期 土曜日 1・2限

★講義の内容・目的
地球温暖化などにみられるように今日地球環境問題は、深刻化している。その解決方法の一つとして、地球環境問題を見る眼を養うことが必要である。そのためには、フィールドワークに基づく調査が不可欠となる。本講義では海外の環境調査も集中講義で行なう。隔年ごとにタイ・プラナコーン=ラジャバト大学、マレーシア・マラヤ大学、カナダ・ヴィクトリア大学、中国・北京大学のいずれか一大学を訪問する予定である。海外にでない隔年は甲南大学を拠点に、海外の学生を受け容れ、日本国内の環境関連施設や地域へのフィールド調査を実施する。
 本年度は、甲南大学に海外の大学の大学院生と本学の学生がともに京都赤熊地区生物調査と里山再生活動を行なう予定である。
フィールドワーク特論U 担  当 :谷口 文章
単  位 :2単位      講義日時:後期 土曜1・2限

★講義の内容・目的
フィールドワーク特論Ta・Tbの成果を基礎として、森林文化を学ぶ。京都府内の里地里山を中心に調査する。また単なる調査にとどまることなく、地域とのパートナーシップを構築するためのコーディネーター、ファシリテーター、プランナーとしての環境教育スキルを学ぶ。
★講義方法
【1】フィールド調査と講義によって構成
【2】地域の行政、NPO、他大学の学生とのパートナーシップの構築などをめざす
【3】里山レンジャーとして環境教育プログラムの実施をサポートする
★講義構成
○次のテーマを中心に,フィールド調査を実施し,その調査記録をまとめる.
・森林の多面的機能についての理解
・地域再生と文化保存をめぐる問題
・環境教育の可能性
・サスティナビリティ
○毎回のグループディスカッションを通じて,最終回では各自がプレゼンテーションを行なう.
博士後期課程
人間科学研究演習T・U・V 担  当 :谷口 文章
単  位 :4単位 講義日時:集中講義

★講義の内容・目的

 人間・環境学を中心とした本演習では、一方で人間と環境についての新しい理論を研究しつつ、他方で臨床的・フィールド的な身体知(人生問題の解決能力である知恵)を培っていく。このような理論の探求では、人間をめぐる環境倫理と生命倫理を研究することになる。
 まず、パーソナリティと心の形成のメカニズムを明らかにする。次に、人間が地球環境の破壊をもたらした原因を追求し、環境倫理学の構築をめざす。さらに、環境の主体である生命の概念と深くかかわる医療環境や脳死・臓器移植そして癒しの諸問題を、生命倫理学の立場からとりあげる。 このように、人間と環境を形成する理論は、生命(いのち)のケアによる臨床知やフィールド体験による身体知から獲得されることを忘れてはならないであろう。 さらに、本校と姉妹校であるマレーシア・マラヤ大学CCDセンター、さらにタイ・プラナコン大学環境教育センター、中国・北京大学環境科学工学院と人間および環境に関して国際的な研究・人脈交流をはかる。
★到達目標
文献を精読し、人間・環境学の現代的諸問題を取り上げて考察する。また、各自の研究テーマに応じて、論文指導を行なう。 
★講義構成
1.人間・環境学に関する文献研究およびケア倫理
2.フィールドワークによる実践研究
3.論文指導 
環境・芸術・思想特殊研究V 担  当 :谷口 文章
単  位 :2単位 講義日時:後期 火曜日 3時限

★講義の内容・目的
現代思想の大きな領域を占める「環境思想」について考察する。そのために、環境学と環境教育学の原理論を検討する。まず、環境学についての研究は、英語ではEnvironmental Studies といわれるように複数の学問領域にわたることが示唆される。もし単数ならEnvironmental Science という環境科学となろう。それに対して「環境学」は,複数の領域の学を統合する原理論ということになる。したがって、地球環境問題は環境学の総合的視点から検討されねばならない。 次に、環境教育は、内面的に心豊かな子どもを育てるとともに、外面的に循環型社会を実現する実行力のある子どもを育てることを目的とする。そこで「環境教育学」は、心の環境を健全なものにする理論的枠組みを与えるとともに、実践的な問題解決能力を培う環境教育の哲学ということになる。 こうした二つの領域をめぐる環境思想および環境教育思想を考察する予定である。
★到達目標
人間・環境学に関するさまざまなテキストを取り上げ、文献研究を行なう。またテーマに応じて、プレゼンテーション・ディスカッションを行なう。 
★講義構成
1.環境学の確立に向けて
2.環境教育の哲学のために
3.国際環境ネットワークの構築
2007年度シラバス  
2008年度シラバス
2009年度シラバス
2010年度シラバス
2011年度シラバス
2012年度シラバス